間違いなくSFC時代の正当後継作品【FFレジェンズ 光と闇の戦士】
先日ゆっくり進めてついに約68時間ほどで本編クリア!
もちろん普通にやっていれば40時間ほどで終わるのだが、さすがFF!
レベル上げとアイテム集めで気づいたら想定以上に時間が経っていました。
結論からいうと「名作」です。タイトルこそ外伝のような扱いですが、ナンバリングでもおかしくないすばらしい作品です。
過去ガラケーから出た時はスルーしてしまい、スマホ版で復刻された際は絵柄の影響で嫌煙していましたが気まぐれで手を出して考えが変わりました!素人の作ったツクールのFFのフリーゲームなんてやってる場合ではないです!
今回は【FFレジェンズ 光と闇の戦士】以下、「FFL」の素晴らしい部分とどういった人にオススメできるか?不満点も含めて解説していきます。
【FFレジェンズ 光と闇の戦士】の魅力を解説!
今作のストーリーを簡単に
FFLのストーリーは非常にシンプルです。
簡単に言うとクリスタルに導かれた光と闇の戦士合計8名の少年少女が世界を混沌に導くアヴァロン帝国の野望を阻止するという内容です。
この時点でFC/SFC時代のFFファンは魅力的に感じるポイントかと思います。
元々ガラケーで章ごとの分割配信をされていたのもあり、ストーリーはブツ切りで各章によって主人公達+ゲストキャラクターを絡めた内容で展開されていくので慣れない方はテンポの悪さを感じるかもしれませんが、良く言えばドラマの1話完結のように毎章楽しめます。
全体的には過去作品(特に1~5)のオマージュが多く、良く言えばファンサービス、悪く言えば似たようなことでFFっぽくした印象。ちょうどスターウォーズの続編を見た時の感覚に近いです・・
自己犠牲要素や登場人物の名称・性格などからナンバリングでいうとFF4が一番近いと思います。
SFC時代のFFの良いとこ取りのシステム
今作の一番の特徴はジョブシステムの復活です。
クリスタル入手後に各章クリアごとに新しいジョブが手に入る流れで、各キャラクターを戦士系・魔導士系・補助系に役割分担させ試行錯誤をするのが非常に楽しいです。
ジョブに関してはFF5とFF3をベースにFF4で出てきたキャラクターの要素も入れた印象。
そこまで真新しいジョブはないが逆に言えば世界観はしっかり保たれている。
しかも今作はジョブだけではなく「フュージョンアビリティ」と呼ばれる技の閃きシステムがあります。これは各ジョブで覚えた固有技をアビリティセットした組み合わせで閃くシステムとなっており、そこで覚えられる技が非常に強力でさらにジョブを鍛える目的にも直結する。
しかも1度覚えたらそのキャラクターはどのジョブになっても使える。※もちろん魔力依存の技などを戦士が使っても威力は微々たるものですが・・・・
このフュージョンアビリティが超強力で後半は攻撃・補助共にかなり重宝するので、ジョブはその通過点のための存在みたいなものです。
過去作品の良いとこ取りのキャラクター達※一部ネタバレあり
今作は主人公8名という大所帯であり、各キャラクターの掛け合いやゲスト・敵との関係性も魅力の1つとなっています。以下、主人公勢と個人的に印象に残ったキャラクターに関して紹介します。
主人公勢【光と闇の戦士】
ソール【光の戦士】
頭の先からつま先までFF5のバッツを彷彿とさせるキャラクター
ゲーム画面でもバッツが赤色になっただけなので既視感がすごい。
ヴァータとの関係性も含めて完全にバッツである。
一応ディアナに好意を寄せられており作中セーラともいい感じのようにもなるが、本人は基本的「仲間」の意識が強いので古典的な熱血キャラ。
恐らく後半で「ファイナルヘブン」ぶっ放しマンにした人も多いのではないかと思います。
ジョブカラーは「赤」
セーラ【光の戦士】
作中騒がしい女性が多い中で唯一母性溢れる魅力的なキャラクター
雰囲気的にはFF5のレナが近い。
色々と物語の重要な部分で関わってきたり、考え方など踏まえてディアナより魅力的でヒロインと言えばこちらという印象なのだが、なぜか公式のイメージイラストがあまり可愛くない。
王族なので品があるといえばいいのだろうが、けっこう男前な表情の女性。
ジョブカラーは「赤」
アイギス【光の戦士】
最序盤以降影の薄い兄貴キャラ
ディアナの実兄にしてソールとグレイブの師匠で兄貴分。
序盤は能力も高く、判断力もあり頼りになる印象だが今作のシステムの都合上、向かう先は没個性なので師匠っぽく出てきた割に最終は物語にも強さ的にも微妙な立ち位置になってしまう。
彼が途中で裏切ったり死んだら評価も大きく変わったであろう非常に惜しいキャラクター
ジョブカラーは「緑」
ダスク【光の戦士】
謎多き地味キャラ
アルバの双子の兄でモデルはおそらくFF4のポロム
光の戦士はソールとセーラのキャラが印象に残るのでどうしても地味になりがちである
ダスクも一応後半まで色々秘密を抱えてはいたが、その頃には8名集結しているので余計に印象が薄くなってしまう。しかし個人的にジョブチェンジ後のデザインは一番カッコいい。
ジョブカラーは「白」
ナハト【闇の戦士】
今作異彩を放つクールキャラ
恐らくモデルは唯一ドット絵作品外のFF7のクラウド
もしくはFF6のシャドウなのだがとにかくクール過ぎる。ソールと対を成すメインキャラだと思うのだが他のキャラとの接点も掛け合いも少ない。後半は剣とばかりしゃべっているような異常に暗いキャラクターです。暗黒騎士は彼のためにあるようなジョブだが、正直見た目がダサい。
ジョブカラーは「青」
ディアナ【闇の戦士】
今作のモテ女ポジション
ソール・グレイブの幼馴染でアイギスの妹、FF4のローザのように三角関係の中核となる存在
ソールに好意を寄せているが一方通行な模様、逆にグレイブには思いを寄せられている。
その要素がメインであるため他の重要な物語には関わってこないキャラ
印象が薄い割に公式イラストが可愛いというセーラと逆のパターン
ジョブカラーは「青」
グレイブ【闇の戦士】
前半と後半で印象が一番変化するいい男
ソール・ディアナの幼馴染でディアナのことは命に代えても守りたいほど好き
叶わぬ恋心な部分だけ見ればFF4のカインを彷彿とさせるが、彼の場合はそれもディアナの幸せのためと逆に一歩引いて見守る北斗の拳のトキタイプ。
単なるモテないキャラかと思ったら物語後半で彼の思いや決意、行動によって心を動かされたプレイヤーも多いのではないでしょうか?
ジョブカラーは「紫」
アルバ【闇の戦士】
メタ要素まで持った破天荒キャラ
ダスクの双子の妹で常に飄々としていてモデルは恐らくFF4のパロムまたはFF6のリルム
闇の戦士では無口と恋してる連中しかいないため彼女のようなトリックスターが非常に目立つ
モデルが生意気な子供なのだがアルバ自身はキャラ設定だけ引き継いで非常に空気が読める、どちらかというと一番大人なのかもしれない。
FFLは彼女なくしては語れないほど作品全体の雰囲気の調整にいい味を出しており、個人的に好きなキャラ
ジョブカラーは「黒」
その他「ゲストキャラ」「敵キャラ」
ルゲイエ
FF4好きならすぐわかるであろうマッドサイエンティスト
今作ではまさかの彼がシドのポジションにて主人公達をサポートしてくれる。
シド
FF恒例の飛空艇とセット重要キャラクター
今作はなんと純粋に敵側で中盤までは結構ゲスなキャラとして戦うことになる
2流のオッサン将軍という印象で「シド」という名前の印象を覆してくれる
風のヴァータ
敵か味方か不思議なキャラクター
アヴァロン帝国の四将軍の一人
アニメ、スクライドのクーガーみたいな印象で敵側のくせにソール達に協力したり敵対したりするギルガメッシュポジション。
今作がジョブシステムではなかったら彼が後半仲間になったであろう。
エドアルド
吟遊詩人編のゲストキャラクター
FF4プレイヤーからしたらギルバートが出てきたかと思ってしまうが、今作はそんな印象を吹き飛ばすほどのインパクトを持っている。なぜなら本編中9割は解けないカエル状態のため、吟遊詩人というよりはカエルが仲間にいるようにしか思えないのだ。
グラム
暗黒騎士編のゲストキャラクター
実は本体は剣で体はナハトの父のシグルトの鎧だけが動いているという設定
暗黒騎士編クリア後は仲間キャラ兼武器として活躍
闇の戦士のメンツがあまりしっかりしていないため、アルバとグラムの会話になることもしばしば
ガウェイン
ナイト編のゲストキャラクター
本編では酒浸りだが騎士道精神溢れる性格をしており、さぞかしいい男だろうと公式サイトを見に行って、イラストで驚くキャラクター
アヴァロン大皇帝
今作のラスボスで終盤まで謎の存在
鎧姿のイラストのかっこよさだけは今作随一
どんな人にオススメできる作品か
これはズバリFF4が好きな人には十分オススメできる出来栄えに仕上がっていると思います。
逆にオススメしないのはFF5以降のFFが好きな方!
なぜFF4好きにオススメなのか?
悪く言えば過去作に便乗している感じにはなるがFFらしさや、昔のFFならこうなるだろうという展開や演出に溢れており、FF4に足りなかった派手な技や習得する快感を持ち合わせている。
さらにBGMも大変耳障りがよく、これぞFFといった素晴らしい出来となっている。
このシリーズで正当な続編が欲しくなるそんな古き良きファイナルファンタジーと言えます。
ではなぜFF5以降の作品好きにはオススメしないのか?
もちろんFF7以降の3DのFFから入った人にとっては最初から論外かと思いますが、なぜジョブもあり今作のベースとなったFF5のプレイヤーにもオススメしないのか?
正確にはFF5をやり込んだ「FF5ガチ勢」にはオススメしないということです。
FF5をライトにプレイしていてジョブシステムがワクワクするというレベルの人であれば十分に楽しめる作品となっています。
「FF5ガチ勢」にオススメしない理由も非常にシンプルで、FF5といえば個性的なジョブが豊富にあり攻略方法や組み合わせで使うと恐ろしく強くなるなど戦略的な要素が非常に強く、今でも裏技的なボスの倒し方などが公開されるほど奥深い作りとなっている。
しかし今作のFFLは似たようなジョブはあるが基本的に強い技が一番強いという全く捻りのないことになっており。弱くて序盤しか使わない、技を覚えるための通過点でしかないといったジョブの扱いになってしまう。
なので今作をプレイした人は最終的に同じような技で同じような攻略法になってしまうだろう。
ちなみにFF6が好きな方からすれば全体的に古臭い印象になるかもしれない・・・

不満点・改善点
とにかく操作性が最悪
ジョブシステムが大味
フュージョンアビリティが強力すぎる
それに対抗できるアビリティもあるにはあるがクセがが強かったり微妙なジョブからの習得などハードルが結構高い。
最終章が寂しい
FF6の崩壊後より崩壊している感があり残念なポイントです。
演出が過剰に過去作リスペクト
FF4のテラやFF5のガラフが行った死んでも戦い続ける演出をするキャラクターが多すぎて、ゲストキャラが仲間に入る度に、「このキャラも最後HP0で戦うのかな?」と思ってしまうほど自己犠牲ばかり。セリフなどもここでそれ使う?的なものが見受けられたので若干冷めるポイントかなと思います。
各章の切り替わりでテンポが悪い
しかし各章が割と長いため光の章に戻ってきた段階でどう育てていたか忘れていたり、闇でかなり育成していたのに光になってまた最初からみたいなことが多く、地味に2データでゲームを始めたみたいな疲労を感じてしまう。
クリア後のコンテンツが薄い

【FFレジェンズ 光と闇の戦士】の魅力まとめ
いかがだったでしょうか?
単純に言うとSFC時代のFFが好きな方には十分楽しめる要素満載となっております。
続編にあたるFFレジェンズⅡでは方向性が変わってしまったのでこういった作品が今後出る可能性は低いので今のうちにスマホ版を購入しておくのがいいかと思います。
願わくばピクセルリマスター版などを期待したいですが、本作はかなりマイナーなので知っている人もかなり少数となっているので可能性は低そうです・・・
本家スクエニがこういったSFC過去作ファン向けに作るのも現在はかなり少なくなってしまいましたがこういうノリで往年の名作外伝ものを過去のシステムを踏襲して発表してほしいものです。
ではでは
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